ケガの初期処置について。

今回は応急処置を含めたケガの初期処置について。

「捻った」

「ぶつけた」

「運動中に急に痛くなった」

など、いわゆる急性外傷を負った直後から長ければ1週間くらいまでの初期段階(炎症期)で行う処置について簡単に書いていこうと思います。

初期処置の基本、「RICE」

急性外傷を負った時の初期処置は「RICE」と言われる処置を行うことが基本となります。

「RICE」とは

・Rest(安静)
・Icing(冷やす)
・Compression(圧迫)
・Elevasion(挙上)

という四つの処置の頭文字をとったものです。

この「RICE」は

・痛みの軽減
・内出血や腫れが必要以上に出ないようにする
・安静を保ち、悪化を防ぐ

といった目的があります。

初期処置(応急処置含む)として「RICE」を行うことでケガの回復具合が決まると言われるくらい大事なものです。

そんな「RICE」を一つずつ簡単に説明していきます。

Rest(安静)

これはそのままの意味で、安静にすることで症状を抑えます。

「できるだけ安静にしている」という意味も有りますし、「患部を固定することで安静にさせる」という方法もRestの中の一つです。

安静にすることは初期処置の中で最も大事だと言われています。

ただし、最近の医学の研究では「安静しすぎても良くない」というように考え方が変化してきています。

ですから患部を固定する時は、適度の固定を施すことが大事になるので、できれば接骨院や整形外科で適度な固定を施して貰うと良いでしょう。

そうは言っても病院や接骨院が閉まっていることも有ると思います(「足が曲がってしまった」というような緊急性のある外傷の場合は救急車を呼んでください)。

そういった時のために簡単にできる応急処置的な固定方法を紹介します。

Icing(冷やす)

冷やすことで過度の炎症や内出血、痛みを抑えます。

この冷やすという方法も一昔前までは「痛いくらい冷やせ」と言われていましたが、最近の医学の研究から、「適度な冷却が大事」と考え方が変わってきています。

ですから個人的には「気持ち良いくらい」で冷やすのが妥当ではないかと考えています。

Compression(圧迫)

患部を圧迫するという方法です。

患部を圧迫することで止血をし、過度の腫れを抑えるのが目的です。

圧迫は固定をする時に行うことが多いです。

つまり固定は「安静」と「圧迫」の役割があということですね。

ちなみにこの「圧迫」も適度なものが良いでしょう。

Elevasion(挙上)

最後に「挙上」、つまり「患部を上げる」という方法です。

この方法は患部を心臓より高く上げることで、止血や腫れの軽減をします。

心臓よりも高く上げることで、液体である血液などが重力により下がります。

その結果止血をすることができたり、炎症反応の時に出た液体(腫れの元)が心臓方面に戻ることで腫れが軽減しやすくなります。

ちなみにこの方法は意外と効果的で、個人的には「安静にすること」の次に重要だと感じています。

やり方もシンプルですし、患者さんだけの力で行うことも可能です。

ですから接骨院や整形外科が開いていない時には必ず行ってほしい処置です。

まとめ

このような初期処置はとても大事な処置です。

そして自分でも、できる範囲で初期処置を行うと良いでしょう。

そうすることでケガの回復が早くなります。

ですから、もしスポーツ中などにケガをしてしまった場合は、この記事が参考になればと思っています。

ちなみに、「骨が明らかに折れている」とか「足の関節がプラプラしてる」といったように、明らかに重症である場合は、自分で何とかしようとせず、すぐに接骨院や病院に行ってくださいね。

 

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この記事を書いた人

塚越 弘憲
塚越 弘憲塚越接骨院 院長
施術歴10年

整形外科や接骨院で研修を重ねる中で姿勢の重要さに気付く。
それ以来、解剖学・生理学だけでなく、力学・生物学・進化学といった分野の科学的根拠にも基づいて姿勢改善と言うものを考え続ける。
今ではそれらの知識を活かし『本当の良い姿勢』についてお伝えしながら皆様の姿勢改善と健康をサポートしております。

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