前十字靭帯損傷(膝の捻挫)
参考:プロメテウス解剖学アトラス
これは膝の絵ですね。
ということで、今回は膝の靭帯。
その中でも前十字靭帯損傷について簡単に書いていこうと思います。
目次
前十字靭帯とは?
前十字靭帯は膝の関節の中にある靭帯です。
絵を見るとわかりやすいと思うので、ちょっと絵を見てみましょう。
これは膝を前面(お皿のある方)から見たもので、お皿の骨は取ってしまった状態の絵です。
そして青○で囲んである白い筋が前十字靭帯。
前十字靭帯はこんな感じで関節の中にあるんですね。
この前十字靭帯の役割は簡単に言ってしまうと
といった様に、膝から下が矢印の方向に動かないようにすることです。
さらに、そういった動きを制限することで膝関節の運動を安定させる役割も持っています。
前十字靭帯の損傷パターン
そんな前十字靭帯は膝を捻った時に損傷するパターンが多いです。
例えば
「バスケットでジャンプした時の着地で膝を捻った」
「サッカーで急激なターン動作で膝を捻った」
「ラグビーで相手の選手と接触して膝を捻った」
というように、膝に負担がかかったり捻ったりした時に痛めることが多いです。
こういったパターンで損傷することが多いことから、スポーツ中に損傷することが大半です。
ちなみに「ジャンプした後の着地」や「ターン動作」の時に
といった感じで膝が内側に入るような動きになった時に損傷しやすいです。
前十字靭帯損傷の多いスポーツ
前十字靭帯損傷を起こしやすいスポーツは
・ジャンプ
・ターン動作
・選手同士の接触
が多い競技となります。
ですから
・バスケット
・サッカー
・ラグビー
などで多いです。
前十字靭帯損傷の症状
前十字靭帯が損傷すると、膝が崩れたり、ずれたような感じがすることが多いです。
受傷した時に靭帯が大きく断裂した時は、断裂音を感じたりすることもあります。
急性期(受傷~2週間くらいの期間)には膝が腫れ、痛みで歩行が困難になることも多いです。
しかし2週間くらいすると腫れも引いてきて歩行も楽になり、1か月くらいすると日常生活への支障がなくなるくらいには回復することもあります。
しかし、しっかりと治療をしなかった場合は、「膝が崩れる」「関節が不安定」という症状が残ります。
前十字靭帯損傷をした時の注意点
前述した通り、前十字靭帯は関節の中にある靭帯です。
実はこの関節の中は血管がありません。
そのため損傷した部分を治す力が弱いのです。
そういったことから靭帯の損傷を放置しておくと、「膝が崩れる」「膝が不安定」といった症状が残ります。
そして膝が不安定であるために、前十字靭帯以外の膝の組織にも負担をかけてしまい、半月板損傷などを合併することもあるので注意が必要です。
前十字靭帯の治療について
前十字靭帯の治療には
・保存療法(手術をしない治療方法)
・手術
という二つの選択肢があります。
損傷の程度が軽かったり、「スポーツはしない」ということであれば、手術をせずに治すという選択肢も有りです。
しかし、保存療法での改善を目指す場合でも、「筋力を鍛える」「歩き方などの動作の練習をする」といった運動療法を行わなければ、日常生活でも痛みが残ってしまうことが有ります。
ですから治療はしっかり行った方が良いでしょう。
ちなみに、損傷が大きかったりスポーツへの復帰を目指す場合は手術となることが多いです。
まとめ
このような前十字靭帯損傷は他の靭帯損傷に比べて、より適切に処置をしなければなりません。
そして、できれば手術をしない方が良いのも確かです。
ですから基本的には前十字靭帯損傷を起こさないように、予防をしっかり行うことをおススメ致します。
この記事を書いた人
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施術歴10年
整形外科や接骨院で研修を重ねる中で姿勢の重要さに気付く。
それ以来、解剖学・生理学だけでなく、力学・生物学・進化学といった分野の科学的根拠にも基づいて姿勢改善と言うものを考え続ける。
今ではそれらの知識を活かし『本当の良い姿勢』についてお伝えしながら皆様の姿勢改善と健康をサポートしております。
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