坐骨神経痛は手術をしなくても改善する?姿勢と坐骨神経痛の関係性について。
- 歩いているとお尻や足が痛くなってくる
- 足にシビレが出てくる
- 手術をしないと坐骨神経痛は治らない
そんな坐骨神経痛に悩まされている人は多いのではないでしょうか?
しかし、近年の医学の研究から考えると、そんな治らないと言われた坐骨神経痛は『手術をしなくても改善できる可能性が高い』とされてきています。
では、そんな坐骨神経痛を改善する方法とは、どの様な方法なのでしょうか?
この記事では、そんな坐骨神経痛を改善する方法について解説しています。
坐骨神経痛への理解を深めることが出来れば、痛みの改善だけでなく、充実した生活や、若々しい身体を維持することにもつながります。
ですから、充実した生活を送るためにも、若々しい身体をできるだけ維持するためにも、よろしければ最後まで読んでみて下さい。
※今回の記事で参考にした本:『プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論 運動器系』『身体運動学・関節の制御機構と筋機能』
目次
坐骨神経痛の根本的な原因は筋肉が張ってしまうから?
では、『坐骨神経痛を改善する方法』を理解して頂くために、まずは坐骨神経痛の原因について解説していこうと思います。
坐骨神経痛の原因として良く挙げられるのが、『神経が圧迫されることで痛みやシビレが出る』と言うものです。
しかし、最近の医学の研究から考えると、『神経の圧迫』が原因ではない可能性が高くなってきています。
ちなみに、研究報告についての詳細を解説した記事も有りますので、ご興味のある方は下記してある記事もご覧頂ければと思います。
そして、こういった研究報告などでも示している通り、神経の圧迫が原因では無いのだとしたら、『神経の圧迫を取り除くための手術をしなくても坐骨神経痛は改善する』ということが言えると思いますし、『神経の圧迫を取り除くことが出来ないので治らない』とされている坐骨神経痛も改善することが可能だということになるんですね。
しかし、そうなってくると坐骨神経痛の原因とは一体何なのでしょうか?
私は、その原因を筋肉に有ると考えています。
では、それを理解して頂くために、まずは、こちらのイラストをご覧下さい。
このイラストは坐骨神経痛になっている人の痛みが出やすい場所と、坐骨神経痛の時に張り易い筋肉の場所を比較したモノです(身体の右側を例にしています)。
左のイラストで青くなっている場所が坐骨神経痛の痛みが出やすい場所を。
右のイラストが坐骨神経痛の時に張り易い筋肉の場所を示しています。
坐骨神経痛に悩まされている人であれば、左のイラストのあたりが痛くなるという事は納得して頂けると思います。
また、坐骨神経痛の時に張り易い筋肉に関しても、『張ってますねー』などと言われながら、マッサージや鍼治療を受けたことが有る人が多いと思いますので、坐骨神経痛の時に張り易い筋肉に関しても理解して頂けると思います。
※個人差が有るので坐骨神経痛に悩まされている人の全員が、イラストの全ての筋肉に痛みや張りが出るという訳では有りません。
そして、イラストに有る『坐骨神経痛の時に痛みの出る場所』と、『坐骨神経痛の時に張り易い筋肉』を見比べてみると、坐骨神経痛の痛みやシビレが出る場所と、坐骨神経痛の時に張る筋肉の場所がほぼ一致しているんですね。
そして、そういった事実と、先ほども述べた『坐骨神経痛の原因は神経の圧迫ではない可能性が高い』という事を併せて考えると、『坐骨神経痛は筋肉に張りがあることが原因である可能性が高い』と考えるのが妥当なのではないかと思っています。
どの様にして坐骨神経痛を改善するのか?
では、そんな坐骨神経痛の原因である可能性が高い『筋肉の張り』は、どのようにして解消する事ができるのでしょうか?
その方法として挙げられるのが
姿勢を改善する
という方法です。
では何故、姿勢を改善すると筋肉の張りが無くなるのでしょうか?
それは、坐骨神経痛の時に張り易い筋肉は、姿勢を構成する骨の一つである骨盤の角度により張り方が変化するからなのです。
では、それを、より理解して頂く為に『坐骨神経痛の時に張り易い筋肉』をイラストで見てみましょう。
まずは臀部(お尻)の筋肉のイラスト。
次に大腿部(太もも)の裏の筋肉のイラスト。
そして、最後に太ももの横にある筋肉を前から見たイラスト。
これらのイラストにも有る様に、坐骨神経痛の時に張り易い筋肉は骨盤に付いています。
ですから、骨盤の角度によって筋肉の張り具合が変化するのです。
また、膝から下の筋肉に関しては、骨盤に直接付いていないのですが、骨盤の角度によって足首や膝への体重の掛かり方も変化します(『身体運動学 関節の制御機構と筋機能』の12ページを参考)。
そして、そういった体重の掛かり方により、膝から下の筋肉の張り具合も変化します。
ですから、膝から下の筋肉に関しても骨盤の角度が影響しているということが言えるのです。
この様なことから、骨盤の角度次第で筋肉の張り具合は変化すると言えますし、その骨盤は背骨と共に姿勢を構成する訳ですから、筋肉の張り具合は姿勢との関係も深いという事が言えるでしょう。
そして、姿勢と筋肉の張り具合の関係が深いという事は、『姿勢を良くすることが筋肉の張り具合を解消する方法である』という事も言えると思いますし、それと同時に『姿勢を改善することが坐骨神経痛を改善する方法である』という事が言えるのです。
ですから、坐骨神経痛に悩んでいる人は、まず姿勢を良くすることを心掛けてみて下さい。
そうすることで、坐骨神経痛が改善する可能性を高めることにもつながると思いますので、試してみる価値はあると思います。
ただし、姿勢を良くすると言ってもただ胸を張れば良いという訳では有りません。
ですから、自分自身で姿勢を改善する時は、姿勢についての知識を、ある程度持っていた方が良いでしょう。
そして、そんな姿勢を自分で改善する時に意識して欲しいポイントについて解説した記事を、当院のブログでも書いております。
ですから、『まずは自分で姿勢の改善を目指したい』という人は、下記してある記事をご覧頂き、自分自身で姿勢を改善する時の参考にして頂ければと思います。
まとめ
ここまで述べてきた通り、坐骨神経痛は手術をしなくても改善することができる可能性が高いものです。
勿論、姿勢改善と言う方法は、患者様自身の努力も有る程度必要になりますが、その代わり、充実した生活や若々しい身体を維持することにもつながります。
ですから、そういったメリットを得るためにも、姿勢の改善にトライしていって欲しいと思います。
この記事を書いた人
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施術歴10年
整形外科や接骨院で研修を重ねる中で姿勢の重要さに気付く。
それ以来、解剖学・生理学だけでなく、力学・生物学・進化学といった分野の科学的根拠にも基づいて姿勢改善と言うものを考え続ける。
今ではそれらの知識を活かし『本当の良い姿勢』についてお伝えしながら皆様の姿勢改善と健康をサポートしております。
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