筋肉の衰えは加齢だけが原因ではない?
介護が必要な体になってしまう要因の一つである『筋力の低下』。
この筋力の低下は、加齢も一つの要因だと思います。
しかし、個人的には加齢だけが筋力の低下の要因ではないと考えています。
ということで今回は『加齢だけが筋力が衰える要因ではない』ということについて書いていこうと思います。
知識を身に付けることは、患者様自身の『やる気』を上げることにもつながると思いますので、よろしければ最後までご覧ください。
目次
筋力の衰えは加齢だけでは無いという事を証明する報告
ではまず、筋肉の衰えは加齢だけではないという事について述べていこうと思います。
高齢者の筋力低下が加齢だけでは無いと思う理由はとても単純で、
高齢者でも運動をすると筋力が上がるという研究報告がとても多いから
です。
例えば『公益財団法人 健康・体力づくり事業財団』で行われた事業成績(平成16年度に行われた厚生労働省老人保健事業推進費等補助金事業)によると、高齢者30人に対して、3か月間トレーニングを実施し
- 股関節筋の増加
- 膝関節筋の増加
- 歩行、走行能力の改善
といった結果が得られています。
この様な研究報告は他にも多数報告されており、それらの報告が高齢者でも筋力が上がるという事を証明していると言えるでしょう。
そして、同時に『筋肉が衰えてしまう人は筋肉を使っていないから』という事でも有ります。
ちなみにこの様な使わない筋肉が衰えてしまうことを、廃用性委縮と言います。
廃用性委縮は、運動をし、筋肉を使うことで予防できます。
ですから、『筋力を落とさずに、できるだけ活動的でいたい』という方は、運動を定期的に行う事をオススメします。
運動をしているけど筋力の低下を感じる場合はどうすれば良いのか?
しかし、運動をしているのに生活の中で筋力の低下を感じる方も多いと思います。
その様な人は、姿勢などの関係から筋肉を上手く仕えていない可能性が高いと個人的には考えています。
そして、姿勢などが悪くなることで筋肉が上手く使えなくなるという事は、筋肉が廃用性委縮を起こし易くなるということです。
筋肉が廃用性委縮を起こしてしまえば、その結果筋力が衰えてしまいます。
ですから、筋肉を上手く使えるようにする為に良い姿勢を意識することが大事になってくるのです。
ちなみに、姿勢などに問題が有り筋肉が上手く使えない方は以下の様な特徴があります。
- 臀部(お尻)の筋肉が少なくなった
- 太ももの筋肉が細くなった
- お腹がポッコリと出てきた
この様な特徴が身体に出ている人は、姿勢などに原因が有る可能性が高いので、運動をしている時に姿勢を意識することをオススメします。
まとめ
ここまでお話をしてきた通り、筋力は年を重ねていても改善する可能性の高いモノです。
運動を適切に続けていけば少なくても衰えを緩やかにはできるでしょう。
筋力が衰えなければ活動的でいられますし、活動的で体を動かすことが増えると寿命自体も伸びることが様々な研究で報告されています。
そして、活動的で尚且つ寿命が延びれば、楽しく暮らせる時間が延びるという事でも有ります。
ですから、できるだけ運動することを心掛けて頂き、それと同時に運動をより効果的にする為に姿勢を意識することも心掛けて頂けたらと思います。
この記事を書いた人
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施術歴10年
整形外科や接骨院で研修を重ねる中で姿勢の重要さに気付く。
それ以来、解剖学・生理学だけでなく、力学・生物学・進化学といった分野の科学的根拠にも基づいて姿勢改善と言うものを考え続ける。
今ではそれらの知識を活かし『本当の良い姿勢』についてお伝えしながら皆様の姿勢改善と健康をサポートしております。
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