良い姿勢はダイエット効果が期待できる?姿勢と脂肪燃焼の関係性について。
単刀直入に申し上げます。
姿勢を良くすると脂肪の燃焼が促進される可能性が高いです。
とはいえ、いきなり『姿勢を良くすると脂肪の燃焼が促進されます』と言われても『本当に姿勢を良くすると脂肪が燃焼し易くなるの?』と考える方もいらっしゃると思います。
ということで、今回は
『姿勢と脂肪燃焼の促進効果の関係性』
について解説していこうと思います。
姿勢と脂肪燃焼の関係性についての知識をしっかり身に付けることで姿勢改善に対してのモチベーションも上がると思います。
モチベーションを上げ、良い姿勢を続け、脂肪を燃焼し、ダイエットやスタイルの向上を成功させるためにも、よろしければ最後までご覧頂ければと思います。
今回参考にした本:『プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論 運動器系』『ストレングストレーニング&コンディショニング』
目次
良い姿勢の時に使う筋肉は脂肪を燃焼し易い
では、早速、『良い姿勢と脂肪燃焼の関係性』について解説していこうと思います。
姿勢を良くすると脂肪の燃焼が促進される理由として最初に挙げるのは
『良い姿勢を維持する時に使う筋肉は脂肪を燃焼し易いから』
というものです。
ではこの理由について、もう少し詳しく解説していこうと思います。
良い姿勢になっている時は、体の奥の方に有る筋肉を使って姿勢を維持しようとします。
そんな『姿勢を維持する時に使う筋肉』は、一般的にインナーマッスルやコアマッスルなどと呼ばれる筋肉です。
そして、この良い姿勢の時に使うインナーマッスルには、ミオグロビンと言うタンパク質が多く含まれています。
このミオグロビンは、酸素を筋肉内に貯めておくことができるタンパク質で、ミオグロビンが多く含まれている筋肉は有酸素運動に適している筋肉だと言われています。
そして有酸素運動は、脂肪を主なエネルギー源とする運動です。
ですから、そんな有酸素運動に適しているインナーマッスルを使うという事は、脂肪の燃焼を促進することにもつながるのです。
そして先程も述べた通り、そんなインナーマッスルは良い姿勢を維持する時の筋肉です。
ですから、そういったことから考えると『良い姿勢になることは脂肪の燃焼を促進する』と言うことができるんですね。
姿勢を良くすると疲れずに脂肪を燃焼できる
次に、良い姿勢になると脂肪の燃焼が促進される理由として挙げられるのが
『姿勢を良くする時に使う筋肉は疲れにくく、筋肉を使い続ける時間を長くすることができるから』
というものです。
ではこの理由についても、もう少し詳しく解説していこうと思います。
先程も述べた通り、姿勢を良くする時に使う筋肉はインナーマッスルで、有酸素運動に適した筋肉です。
この有酸素運動に適した筋肉は『非常に持久力が付き易く、使うことに慣れてくると非常に疲れにくくなる』という特徴があります。
ですから、インナーマッスルを使った良い姿勢に慣れてくると、良い姿勢になっていても、あまり疲れなくなってきます。
そして、疲れなくなるという事は、『筋肉(インナーマッスル)を使っていられる時間も増える』という事でも有ります。
さらに、その様な理由で筋肉を使う時間が増えれば、消費カロリー(脂肪の燃焼量)も増えるんですね。
ですから、そういったことから考えると『良い姿勢になることは脂肪の燃焼を促進する』と言うことができるのです。
姿勢を良くすると痛みやケガをしにくくなるので脂肪を燃焼する機会が増える
そして最後に、良い姿勢になると脂肪の燃焼が促進される理由として挙げられるのが
『痛みやケガをしにくくなるから』
といったモノです。
この理由についても、もう少し詳しく解説していこうと思います。
脂肪を燃焼する為に必要なのは、カロリーを消費することで、カロリーを消費する為には体を動かす事が必要です(体を動かすとは日常生活の動作も含みます)。
しかし、体を動かすという事は、痛みを感じたり、ケガをしてしまったりするリスクを負っています。
そして、体が痛くなってしまったり、ケガをしてしまったりすると、『痛みで体が動かせなくなる』又は『体を動かすことが億劫(おっくう)になる』といった理由で体を動かすことが少なくなってしまいます。
その様な理由で、体を動かすことが少なくなれば、カロリー消費量も少なくなってしまい、結果として脂肪の燃焼も少なくなってしまうのです。
しかし、姿勢を良くすると、インナーマッスルの働きで関節の動きや筋肉の動きをスムーズで効率的な動きにしてくれます。
その為、体に掛かる負担は減り、バランスも良くなるため転倒したり足をくじいたりすることも少なくなり、『体の痛みやケガを予防できる可能性』を高めてくれます。
そして、体への痛みやケガが少なくなれば、日常生活で無意識に体を動かす機会も増えますし、自主的に運動をしようとする意志も出やすくなる為、結果として消費カロリー(脂肪の燃焼)を増やすことにもつながるのです。
ですから、そういったことから考えても『良い姿勢になることは脂肪の燃焼を促進する』と言うことができるのです。
良い姿勢は良い姿勢でもインナーマッスルを使った良い姿勢でなければならない
ここまで述べてきたように良い姿勢は、脂肪の燃焼を促進することと関係しています。
そして、その姿勢と脂肪の燃焼の関係性においてポイントとなるのが
『良い姿勢をした時に使うインナーマッスル』
です。
もう一度記事を振り返って頂くと分かると思うのですが、今回お話しした理由の全てにインナーマッスルが絡んでいます。
ですから、脂肪の燃焼はインナーマッスルを使うことが、とても重要なのです。
しかし実は、胸を張るということに関しては、インナーマッスルを使わなくてもできることです。
例えば、皆さんは胸を張ろうとする時に、背中の筋肉に力が入りますよね?
実は、この背中の筋肉はインナーマッスルでは無い筋肉です。
ですから、そういった『胸を張ろうとした時に、背中に力が入る』という方はインナーマッスルを使えていないという事でも有りますし、インナーマッスルを使わなくても胸を張ることは出来るのです。
しかし、背中の筋肉を使った姿勢は、一見良い姿勢に見えるかもしれませんがインナーマッスルを使っていない為、有酸素運動が苦手で、疲れ易く、関節の動きや筋肉の動きがインナーマッスルを使っている時ほどスムーズで効果的にはならず、今回ご紹介した脂肪燃焼を促進する効果がとても低くなってしまうのです。
ですから、そういったことから考えると、良い姿勢は良い姿勢でも、『インナーマッスルを使った良い姿勢』でなければならないですし、そういった点は注意すべき点であるという事が言えるんですね。
ちなみにインナーマッスルを使った良い姿勢を身に付けるのは意外と難しいことでもあります。
ですから、ある程度知識を付けてから姿勢を意識することをオススメしております。
そして、そんな『インナーマッスルを使った姿勢になる可能性を高める為のポイント』について解説した記事を、当院のブログでも公開しております。
もし自分の力で姿勢を改善したいという場合は、参考にはなると思いますので、よろしければ下記してある記事を読んでみて下さい。
ただし、先ほども述べた通り、自分自身で良い姿勢を目指すことは、中々難しいことでもあり、何年という単位で時間が掛かることは覚悟しておいた方が良いでしょう。
そして、もしこの記事を読んでいるあなたが『姿勢を早く改善したい』という考えをお持ちであれば、姿勢に詳しい専門家に相談してみるのも選択肢の一つなのかな?と思います。
まとめ
ここまで述べてきたように、良い姿勢になることは、脂肪の燃焼と関係している可能性が高いです。
勿論、先ほどから述べている通り、自分自身の力のみで本当の良い姿勢になることは結構難しいことです。
ですが、脂肪の燃焼効果と言うもの以外にもメリットは多いので、自分のペースで、自分のできる範囲で、少しずつで良いのでインナーマッスルを使った良い姿勢を目指して頂けたらと思っています。
この記事を書いた人

- 塚越接骨院 院長
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施術歴10年
整形外科や接骨院で研修を重ねる中で姿勢の重要さに気付く。
それ以来、解剖学・生理学だけでなく、力学・生物学・進化学といった分野の科学的根拠にも基づいて姿勢改善と言うものを考え続ける。
今ではそれらの知識を活かし『本当の良い姿勢』についてお伝えしながら皆様の姿勢改善と健康をサポートしております。
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