あなたの姿勢は本当に良い姿勢ですか?自分で『本当の良い姿勢なのか』を確認するための3つのポイントについて。
姿勢が良くなると、とても多くのメリットを得ることができます。
しかし、
姿勢は一見良さそうに見えても、実は良い姿勢になっていない
なんてこともあるんです。
例えば、姿勢を決める要因の一つである骨格には個人差が有ります。
つまり、指の長さも肩甲骨の形も、足の長さも一人一人違うということです。
ですから、全員が前後のバランスや左右のバランスが教科書通りという訳では有りません。
そういったことから考えると、右のイラストの様に、『スマフォやタブレットで写真を撮って線を引いて・・・』と言った様な姿勢が正しいかを判断するアプリなどを使っても、自分自身にとって本当に良い姿勢になっているのかを判断するには限界があります(姿勢改善の参考程度にはなるので無意味では無いのですが・・・)。
ですから今回はそんな『自分が良い姿勢なのか?』を確認するためのポイントについて解説していこうと思います。
『自分が良い姿勢になっているのか?』を判断できれば、今現在、自分自身の姿勢に修正点が有るのかを知ることができます。
そして、自分で『良い姿勢なのか?』を確認できる様になれば、自分で良い姿勢を体現できる確率を高めることにもつながると思いますので、よろしければ最後までご覧頂ければと思います。
今回参考にした本:『プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論 運動器系』
目次
『筋肉が緩んでいるのかどうか?』本当の良い姿勢かを確認するポイント
では早速、『自分が良い姿勢なのかどうか?』を調べる為のポイントについて解説していこうと思います。
『自分が本当の良い姿勢なのかどうか?』を知るためのポイントは、『筋肉(アウターマッスル)が緩んでいるのかどうか?』です。
何故なら、本当に良い姿勢で立っている時は、体の深層にある筋肉(インナーマッスル)を使う為、外から触ることができる筋肉(アウターマッスル)に力を入れなくても立っていられるからです。
ですから、『アウターマッスルが緩んでいるのかどうか?』を確認することで、自分が本当に良い姿勢かどうかを知ることができます。
※ちなみに『何故、インナーマッスルを使った姿勢が良い姿勢と言えるのか?』を解説した記事も有りますので、ご興味のある方はそちらの記事もご覧ください。
そして、そんなアウターマッスルの中でも特に緩んでいて欲しいポイントが3つ有ります。
そのポイントとは
- 肩
- 背中
- 太もも
の3つです。
この3つのポイントが、直立姿勢の時に全て緩んでいれば良い姿勢と言えるのでぜひ確認してみて下さい。
ではそれぞれのポイントについてもう少し解説していきましょう。
ポイント1:肩
最初に挙げるポイントは肩です。
本当に良い姿勢になると、下のイラストの○で囲んだあたりの筋肉の力が緩みます。
青まるで囲んである筋肉は『僧帽筋』と『肩甲挙筋』と言う筋肉です。
僧帽筋をイラストで見るとこちら。
そしてこちらが肩甲挙筋のイラストです。
この僧帽筋と肩甲挙筋は『本当に良い姿勢』になると力が抜けて緩むので、本当の良い姿勢になっている時は触ると柔らかくなっています。
ですから、『僧帽筋が緩んでいるかどうか?』は、自分が本当に良い姿勢になっているのかどうかの判断材料になります。
ちなみに、この僧帽筋と肩甲挙筋は肩こりやムチウチなどの首の痛みを抱えている人が張っている筋肉でもあります。
ですからこの筋肉が緩むことは肩こりの改善にもつながるので、肩こりやムチウチと姿勢改善が関係していることも示しているポイントですね。
ポイント2:背中
次に挙げるポイントは背中です。
本当に良い姿勢になると、背中の中でも下のイラストの○で囲んである部分にある筋肉が緩みます。
この○で囲んである部分に有る筋肉は『最長筋』や『腸肋筋』といった筋肉で、いわゆる背筋と言われる筋肉です。
最長筋をイラストで見るとこちら。
そしてこちらが腸肋筋のイラストです。
本当の良い姿勢になっていると、これらの筋肉の力が抜けるので、その結果、背筋は緩みます。
ですから、この背筋が緩んでいるかどうかも自分が良い姿勢になっているのかどうかを調べる判断基準になります。
ちなみに姿勢を良くしようとした時に背筋を使っている感覚のある方は、最長筋と腸肋筋を使って姿勢を維持している状態です。
ですから、姿勢を良くしている時に、『背中の筋肉を使っているよ』という方は、本当の良い姿勢になっていないということになりますね。
ポイント3:太もも
最後に挙げるポイントは太ももです。
本当に良い姿勢になると、太ももの前と横(外側)の筋肉の力が抜けて緩みます。
イラストで見るとこのあたり。
上のイラストが太ももの前側で、下のイラストが太ももの横(外側)です。
太ももの前にある筋肉は大腿四頭筋。
そして太ももの横(外側)に有るのは腸脛靭帯と言います(腸脛靭帯は厳密に言えば筋肉では有りません)。
大腿四頭筋をイラスト見るとこちら。
腸脛靭帯をイラストで見るとこちらです。
この太ももの前と横にある大腿四頭筋と腸脛靭帯が緩んでいるのかどうかも、本当に良い姿勢になっているかどうかの判断基準となります。
まとめ
ここまで述べてきた肩・背中・太ももの3つのポイントが、直立姿勢の時に全て緩んでいれば、本当の良い姿勢と言えるでしょう。
ですから、まずは自分で3つのポイントが緩んでいるのかどうかを確認してみて下さい。
そして、本当の良い姿勢に少しでも近づく為の参考にして頂けたらと思います。
この記事を書いた人
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施術歴10年
整形外科や接骨院で研修を重ねる中で姿勢の重要さに気付く。
それ以来、解剖学・生理学だけでなく、力学・生物学・進化学といった分野の科学的根拠にも基づいて姿勢改善と言うものを考え続ける。
今ではそれらの知識を活かし『本当の良い姿勢』についてお伝えしながら皆様の姿勢改善と健康をサポートしております。
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