身体の痛みを改善する時に行う姿勢矯正、骨盤矯正、整体といった治療。

これらの治療はポキポキと鳴らす治療も有れば、音を鳴らさない治療も有ります。

ではそんな矯正や整体は、音を鳴らした方が良いのでしょうか?

それとも、鳴らさない方が良いのでしょうか?

今回はそんな音を鳴らす場合と鳴らさない場合のメリットとデメリットについて書いていこうと思います。

この知識も、矯正や整体を上手に利用することに役立つと思いますので、よろしければ最後まで読んでみて下さい。

矯正や整体で音が鳴るのは何故か?

では音が鳴る矯正・音が鳴らない矯正を比較していこうと思うのですが、それぞれの矯正を比較するためには、まず『なぜ矯正や整体でポキポキと音が鳴るのか?』という事を理解しなければなりません。

ということで最初に、『なぜ矯正では音が鳴るのか?』ということについて解説していこうと思います。

では早速、整体や矯正でポキポキと音が鳴る理由ですが、それは

『関節の中に気泡(空気の泡)ができ、その泡が弾けるから』

だと言われています。

ではこのメカニズムをもう少し詳しく解説していきましょう。

矯正や整体で『ポキッ』と音が鳴る時は関節を動かした時です。

例えば

  • 首を曲げる
  • 腰を捻る
  • 指を曲げる

と言った様にです。

この様に関節を曲げた時は関節を包み込んでいる関節包という組織が伸びることで関節内の圧力が変化します。

その様に関節内の圧力が変化すると関節内に気泡ができます。

そして、この気泡が弾けた時に『ポキッ』という音が鳴ると言われています。

ですから、矯正や整体の時に鳴る音は、骨がハマった時の音では無く、関節が伸びた時の音なんですね。

ちなみに矯正の時に音が鳴るメカニズムをイラスト付きで解説している記事を過去に書いていますので、もう少しポキポキなる理由を詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

そして、そんな矯正の時に関節が鳴るメカニズムから『音が鳴る矯正と音が鳴らない矯正のメリットとデメリット』を考えていくことができます。

メリットとデメリットを考える時に、特に重要なポイントとなるのが、

  • 矯正や整体は関節のストレッチである
  • 矯正の時に鳴る音は、関節の中の気泡が弾ける時の音である

という点です。

この2つのポイントを踏まえて考えることでそれぞれの矯正のメリットとデメリットが見えてきます。

では早速それぞれの矯正について解説をしていこうと思います。

『ポキポキ』と音を鳴らす矯正のメリット・デメリット

では最初に『ポキポキ』と音を鳴らす矯正についてです。

音を鳴らす矯正の特徴は

  • 関節内に気泡を作るために関節をある程度素早く動かすこと
  • 関節の中にできた気泡が弾けること

というものです。

これらの特徴がメリットとデメリットに関係してきます。

音を鳴らす矯正のメリット

では早速、音を鳴らす矯正のメリットから書いていこうと思います。

音を鳴らす矯正のメリットは

  • 痛みがすぐに緩和しやすく、痛みに対しての即効性がある

という点です。

では何故その様なことが言えるのかを解説していこうと思います。

まず何度も申し上げている通り、矯正の時に関節が鳴るのは『関節の中の気泡がはじけるから』です。

実は、この気泡がはじける時の衝撃は中々強く、関節に対しても刺激になります。

そして、この『気泡がはじけた時の刺激』が関節の痛みを感じにくくさせます。

これは気泡がはじけた時の刺激によって、『関節の痛みを感じる神経』が刺激に慣れてしまい、痛みに鈍感になってしまうからです。

このように矯正で音を鳴らすことは、痛みをすぐに緩和するのに一役買っています。

ですから

『矯正の時に音を鳴らすとなんか楽になるんだよな~』

と感じたことがある人も少なく無いのではないでしょうか?

これは関節を鳴らすことで関節に刺激が加わり、痛みを感じる神経が鈍感になるからだったんですね。

そして、音を鳴らす矯正のメリットはこのような『痛みに対して即効性があること』であるといえるでしょう。

音を鳴らす矯正のデメリット

では次に音が鳴る矯正のデメリットについて書いていこうと思います。

そのデメリットは二つあり、以下のようなものです。

  • ケガのリスクが上がる
  • 矯正効果自体は下がる

ではそれぞれのデメリットについて解説していこうと思います。

ケガのリスクが上がる

矯正で音を鳴らそうとした場合、関節をある程度勢い良く動かす必要があります。

しかし、矯正の本質は『関節のストレッチ』です。

ですから普通のストレッチと同様に、勢い良く関節を動かすとケガをしてしまう可能性が有ります。

そのような理由から音を鳴らす矯正はケガのリスクが高くなってしまうのです。

特に背骨の矯正の場合は、脊髄損傷などの大きなケガにつながってしまうこともあります(実際に事故も起きています)。

ですから、そういったケガのリスクも有るということは、音を鳴らす矯正のデメリットと言えるでしょう。

矯正の効果自体は少なくなってしまう

次に『矯正効果が少なくなってしまう』というデメリットについて書いていこうと思います。

このデメリットについても、『矯正は関節のストレッチである』という点が関係しています。

例えば普通のストレッチでも、効果を出すためには身体をゆっくりと、そしてじっくりと時間をかけて伸ばしていくことが大事になってきます。

そうすることで安全で効果的に可動域を広げることができます。

しかし、音を鳴らす矯正の場合、関節を素早く動かします。

ですから、治療時間(関節を伸ばしている時間)は少なく、矯正本来の効果である関節へのストレッチの効果は少なくなってしまうのです。

このように『音を鳴らす矯正は、音を鳴らさない矯正に比べて、矯正効果を得られない』という点は、音を鳴らさない矯正のデメリットと言えるでしょう。

音を鳴らさない矯正のメリット・デメリット

では次に音を鳴らさない矯正のメリットとデメリットについて解説していこうと思います。

音を鳴らさない矯正の特徴は、

  • 関節内に気泡を作らない
  • 関節を動かす時はゆっくりとある程度の時間をかける

という点です。

この特徴がメリット・デメリットにも影響してきます。

では早速、それぞれのメリットとデメリットについて解説していこうと思います。

音を鳴らさない矯正のメリット

ではまず音を鳴らさない矯正のメリットから述べていこうと思います。

音を鳴らさない矯正のメリットとして挙げられるのが以下の二つです。

  • 安全である
  • 矯正効果が高い

ではそれぞれのメリットについて解説をして行こうと思います。

音を鳴らさない矯正は安全である

では先に、音を鳴らさない矯正は安全で有るということについてです。

音を鳴らなさない矯正は、ポキポキと鳴る音の原因である『関節内の気泡』を作らなくても良い方法です。

ですから関節を素早く動かす必要は無く、関節をゆっくり動かすことで矯正をして行きます。

そしてこの『関節をゆっくり動かす』という事が矯正時の安全性を高めます。

何故なら、矯正は関節のストレッチだからです。

普通のストレッチでも同様ですが、勢い良く動かすとケガのリスクが高まるため、ゆっくりと行うのが良いとされていますよね。

それは関節のストレッチである矯正でも一緒で、ゆっくりと関節にアプローチした方がケガのリスクが下がるのです。

この様な理由から、音を鳴らさない矯正は『比較的安全である』ということができるのです。

矯正の効果が高い

では次に『矯正効果が比較的高い』ということについて述べていこうと思います。

この『矯正効果が高い』という点についても『矯正は関節のストレッチである』という事が関係してきます。

例えばストレッチをすることで開脚の可動域を広げようとする時は、ゆっくり時間をかけて行いますよね?

これはゆっくりとある程度の時間を掛けた方が効果が高いからです。

そして、この様な『ストレッチはゆっくりと時間をかけて行った方が効果が高い』という事は矯正においても同じです。

背骨などの関節をゆっくりと時間をかけて矯正(ストレッチ)をすることで効果的に矯正されていくのです。

この様なことから考えると、『音を鳴らさない矯正は、音を鳴らす矯正に比べて矯正効果が高い』ということが言えますし、『音を鳴らさない矯正は効果が高い』ということはメリットであると言えるでしょう。

音を鳴らさない矯正のデメリット

では次に音を鳴らさない矯正のデメリットについて述べていこうと思います。

音を鳴らさない矯正のデメリットとして挙げられるのが

  • 痛みを緩和するということに対して即効性が無い

と言う点です。

これは矯正の時に『関節の中の気泡が弾ける』という現象が起きないことが関係しています。

前述した通り、関節の中にできた気泡が弾ける時の衝撃は中々のもので、関節にとっては刺激になります。

この関節への刺激は、関節に有る痛みを感じる神経の働きを鈍感にします。

そのような事から矯正で関節が鳴ると、痛みを感じにくくなり、痛みがすぐに楽になります。

しかし、音を鳴らさない矯正は、このような『関節の中の気泡が弾ける時の刺激』は有りません。

ですから、音を鳴らす矯正と比べると、『痛みを緩和する』ということに対する即効性がないのです。

そして、この様な『音を鳴らさない矯正は、痛みの緩和に対して即効性が無い』という点は、音を鳴らさない矯正のデメリットと言えるでしょう。

それぞれの矯正に向いている人はどのような目的を持った人?

ではここまで述べてきたことから、『それぞれの矯正に向いている人はどのような目的を持った人なのか?』ということについて解説していこうと思います。

音を鳴らす矯正が向いている人

ではまずは音を鳴らす矯正が向いている人についてですが、それを分かり易く理解するために『音を鳴らす矯正の特徴』をまとめて振り返ってみましょう。

音を鳴らす矯正の特徴は以下のようなものです。

  • 痛みに対しての即効性がある
  • ケガのリスクが高い
  • 矯正効果は比較的低い

この様な特徴から考えると、『ポキポキ』と音を鳴らす矯正はどちらかと言えば痛みをすぐに緩和することに向いており『対症療法』という意味合いが強くなると言えます。

しかし、矯正効果は少ないため、姿勢を改善することに関しては、あまり向いていない矯正と言えるでしょう。

そういったことから考えると、すぐに痛みを取りたいという目的を持った人に向いている矯正と言えるでしょう。

音を鳴らさない矯正が向いている人

そして次に音を鳴らさない矯正についてです。

こちらもまずは矯正の特徴からまとめていきます。

音を鳴らさない矯正の特徴は以下のようなものです。

  • ケガのリスクを低くし易い
  • 矯正の効果が高い
  • 痛みに対しての即効性は比較的無い

これらの特徴から考えると音を鳴らさない矯正は、痛み対しての即効性には比較的乏しい為、すぐに痛みを取りたい人には向いていない矯正と言えるでしょう。

しかし、音を鳴らさない矯正は矯正効果が高いため、姿勢を改善したいという目的を持った人には合っている矯正と言えるでしょう。

そして、姿勢や関節の可動域を改善することは、時間を掛けて身体を健康にするということでもあります。

ですから、痛みが取れるのは少し遅いですが、数か月後・数年後に健康な身体でいたいという人にも合っている矯正とも言えるでしょう。

まとめ

ここまで述べてきた通り、矯正や整体でも音を鳴らすか鳴らさないかで効果に違いが出てきます。

そういったことから考えると、患者様の目的により、矯正の中でも『合う矯正、合わない矯正』が出てくるでしょう。

ですから、自分に合う矯正をできるだけ早く見付け、自分の目的をできるだけ早く達成できるように、今回の記事を参考にして頂けたらと思います。